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中部の新進企業
アクションパワー
笑顔を届けるおそうじ会社 家事代行で人気集める

 もうすぐ迎える2007年問題。団塊の世代の大量退職による日本の労働力不足を補うために、女性職員の積極活用が叫ばれている。しかし、家事が忙しくて働けなかったり、仕事があるためなかなか細かい部分にまで手が回らないという女性は多い。そうした忙しい女性に代わり家事を代行するサービスで注目を集めているのが「アクションパワー」だ。

 名古屋市中村区に本社を構える「アクションパワー」が設立されたのは今年の7月。設立してからまだ半年も経っていない非常に若い会社だが、家事を代行する同社のサービスは忙しくて手が回らない女性や独身の男性などを中心に評判を呼んでいる。設立最初の月こそ利用者は少なく売上も非常に厳しかったそうだが、一度利用した人からの口コミで注文が相次ぐようになり、現在は急激なペースで業績を伸ばしている。
 同社の代表取締役である大津たまみ社長は以前ビルメンテナンス会社に9年間勤めていた。メンテナンス業務全般から、ハウスクリーニング事業の立ち上げや経理、財務などの管理部門にも携わっていた。そうした経験を活かし、現在の会社を立ち上げたのが起業のきっかけなのだが、理由はそれだけではない。
 実は大津社長は小学生のお子さんを抱える母子家庭。
 「自分が母子家庭になってみて、女性が働く環境の厳しさを実感しました。同時に女性が働きやすい職場を作りたいと思うようになったんです」
 当初は大津社長1人でスタートした会社だが、その想いに共感した人が集まり、現在は6名にまで増員。なかには男性のスタッフもいるという。同社の精神を理解してくれる人と一緒に働きたいということで、基本的に求人は行わずスカウトで人員を確保しているそうだ。
 家事代行といっても同社のサービスは多岐にわたる。ビルメンテナンスやハウスクリーニングといった前職の経験を活かした業務はもちろん、洗濯やアイロンかけ、靴洗い、買い物、料理といった家事全般。さらには高齢者や小さな子供の相手や犬の散歩まで幅広いサービスを提供している。 また、整理収納アドバイザー(NPOハウスキーピング協会)の資格を活かした整理整頓、分別手伝いのサービスでは、掃除の際に出たいらない衣類や書籍などを同社がリサイクルショップに持ち込み、換金することでその分を顧客に還元するという同社独自の取り組みも実施している。
 そのほかサービスを提供する前に依頼者とじっくりカウンセリングをすることで、それぞれの要望に合わせたプランを提示し、無駄のない利用を促しているのも評判をうける要因のひとつだろう。家事という決まったかたちのないサービスを提供するなかで、こうした取り組みが利用者の信頼を勝ち取り、口コミで顧客を増やしている。設立当初に立てた初年度の売り上げ目標3000万円という数字をクリアできるかどうかはまだ未定だが、順調な滑り出しといって良いだろう。
 課題は法人顧客の開拓。個人利用者は順調に増えているが、設立間もないこともあって法人の利用客はまだない。最近では会社の福利厚生などで家事代行サービス会社と提携し、社員に割安な価格での利用を提供している法人が増えてきており、そうした需要を開拓するのがさらなる成長にむけて欠かせない要素になってくるだろう。そのため社会保険労務士の資格を持つスタッフを中心に法人向けの営業活動を強化しているところだ。
 「この仕事は家事ができるお母さんがプロになることができるんです。家事ができるって凄いことなんだと認められるよう世の中の意識を変えていきたい」
 会社名の「アクションパワー」は“動けば変わる=行動力”という意味を込めて名付けた。 それは行動力溢れる大津社長自身のことだけを指しているのではない。同社に関わった全ての人に対して、何かが変わるきっかけになればという彼女の想いが込められているのだ。